BRAND STORY
Rose På Mölndal/ロゼポムンダル(ムンダルの薔薇)
壁紙の輪転印刷機“ロゼマシーン”は、19世紀後半のパリ万博で、最新技術として発表されました。当時の印刷技術では6色までしか印刷できなかったのですが、このロゼマシーンは8色まで印刷を可能とし、万博で発表された薔薇柄の壁紙は、まるで本物の薔薇のようだと当時の人々に賞賛され、大きな金属の体には見合わない「ロゼマシーン」という愛らしいニックネームをつけられたのでした。1960年代に入ると、より正確な印刷を大量に安価に製造することが壁紙にも求められ、工芸要素の強いロゼマシーンは役目を終えることとなります。それから時を経て、古い輪転機を探していた壁紙印刷工のミカエルはフランスの廃業した壁紙会社を訪れていました。壁紙会社の横には廃園した植物園があり、園内には忘れられた大きなガラス製の温室の中に動かなくなったロゼマシーンが蔦に絡まれ静かに眠っていました。ミカエルはロゼマシーンをスウェーデンに持ち帰り、Mölndal において、彼の膨大な輪転機コレクションで壁紙の生産を始めました。
“Rose På Mölndal/ロゼポムンダル”はスウェーデンにある老舗壁紙メーカー LIM & HANDTRYCK 社の壁紙を使用したオリジナルプロダクトブランドです。輪転印刷機特有の凹凸、たっぷりと載せられたミネラルピグメントの匂いと手触りは、古い図案をただ印刷しただけの商品とは異なり、印刷機、紙、インクなど全て当時の材料、技術を使用したこだわりのあるユニークな壁紙です。
WALL PAPER LIST
LIM & HANDTRYCK 社の壁紙は、1700年代から1960年代に作られた3000個を超える中央ヨーロッパと北欧の壁紙輪転印刷型のアンティークコレクションに支えられています。Rose På Mölndal/ロゼポムンダルでは、その膨大なコレクションの中からオリジナル製品を生み出していく予定です。壁紙には名称と歴史的な背景を持っているものもありますので、こちらで随時紹介していきます。
*壁紙の色・質感は、モニターの環境などによって、実物と異なって見える場合がございます。あらかじめご了承ください。
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Sommarand (water blue)ソンマルランド(水色)
1800年代後半から1900年代前半に夏をイメージして作られた、白とブルーのボーダーが爽やかな壁紙です。
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Klassisk rand (white)クラシスク ランド(白)
1850年代にストックホルム郊外に建てられた Rottneros herrgård 邸に使用された壁紙です。幅の広いストライプは当時の様式を顕著に表す大変クラシカルなデザインです。
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Theorins konditori (green)セオリン コンディトリー(緑)
1890年代にパティシエ Theorin がスウェーデン Mariestad 市のケーキ店で使用した壁紙です。Foajé 劇場の改装時にも使用されました。
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Bladmönster (silver)ブラッドモンステル(銀)
1900年代初頭にウイリアム・モリスに影響され作られた壁紙で、オリエンタルな色を強く感じます。同シリーズの中でも、こちらは光沢のあるシルバーインクが使われています。
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Bladmönster (green)ブラッドモンステル(緑)
1900年代初頭にウイリアム・モリスに影響され作られた壁紙です。オリエンタルな色を強く感じることができます。
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Bladmönster (blue)ブラッドモンステル(青)
1900年代初頭にウイリアム・モリスに影響され作られた壁紙です。オリエンタルな色を強く感じることができます。
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Tågtapetenトーグタペーテン
1950年代に作られたパターンです。デンマーク国立鉄道の汽車とデンマーク、スウェーデン間を行き来したフェリーがモチーフになっています。
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Stänk (red)スタンク(赤)
1900年代前半にスウェーデンで作られたパターンです。壁へ直接ベリー類や石灰、水性塗料をまき散らして壁を装飾していた技術に由来しています。
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Liljor (red)リリヨール(赤)
1870年代に作られたビーダーマイヤー様式のパターンです。百合のブーケのモチーフは1870年代から1900年代までスウェーデンで人気を博しました。
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Trädgård (turquoise)トレードゴード(ターコイズ)
1915年から1920年にデンマークで作られました。当時のインテリア装飾は垂直方向から平行方向へと意識が変化した時期でした。ブルー地にシルバーのインクが使われています。
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Hagesalen (green)ハゲサーレン(緑)
1860年代にノルウェーでデザインされた壁紙です。ノルウェーの Telemark 美術館を修復する際にも使用されました。
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Hagesalen (red)ハゲサーレン(赤)
1860年代にノルウェーでデザインされた壁紙です。ノルウェーの Telemark 美術館を修復する際にも使用されました。
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Filipsborg (white)フィリップスボルグ(白)
北スウェーデンの小さな古城の修復の際に作られた壁紙。ロール状の紙への印刷が発明された当時、1860年代のデザインパターンです。紙製の壁紙を使用できなかった時代に、金色の糸で刺繍した布を壁に飾ったという名残で、このように金色の菱形が頻繁に寝室で使われました。
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Filipsborg (green)フィリップスボルグ(緑)
北スウェーデンの小さな古城の修復の際に作られた壁紙。ロール状の紙への印刷が発明された当時、1860年代のデザインパターンです。紙製の壁紙を使用できなかった時代に、金色の糸で刺繍した布を壁に飾ったという名残で、このように金色の菱形が頻繁に寝室で使われました。